2017年9月23日土曜日

Kubo and the Two Strings

英国アカデミー賞を受賞したときの記事(BAFTA(英国アカデミー賞)winners)にも書きましたが、日本を舞台にしたお話なのに日本語のサイトも情報も見つからなかった "Kubo and the Two Strings" が、ようやく日本でもこの秋に公開されるようです。

日本語字幕つきの予告編↓


11月18日の全国ロードショーの前に、東京国際映画祭の特別招待作品として上映されるそう。

私は今年3月に Telus(テレビとインターネットのプロバイダー)の1ドルレンタル、つまりテレビの画面で観ました。

ひとことで言うと、おもしろいけどホラーかと思うほど怖いシーンたっぷり(゚ー゚;
(正直、予告編の途中で「く〜ぼ〜」という声が聞こえてくるだけで怖い!)

だから、少年を主人公とするアニメ(3Dストップモーションアニメ)とは言え、子ども向けではない気がします(^^;

でも、もう一度、大きなスクリーンでも見てみたいです。
大画面で観たらますます怖そうだけど。

実は東京国際映画祭の時期にちょうど東京に行くので、スケジュールが合えば観たいと思っています。もし観ることができたら、また改めて感想を書きたいです。

●公式サイト●
http://gaga.ne.jp/kubo/(日本語)
http://www.kubothemovie.com/(英語)

●ウィキペディア●
KUBO/クボ 二本の弦の秘密
Kubo and the Two Strings


そもそもどうして日本を舞台にした話を作ったんだろうと不思議でしたが、監督であり制作会社ライカの社長でもあるトラヴィス・ナイトのインタビューを読むと少し納得できます。

Nike empire's scion followed his dad's advice and carved his own path, making movies including 'Kubo' (Los Angeles Times)

8歳のときに父親の出張について行った日本で漫画本をたくさん仕入れてきたとか、メジャーなCGアニメよりずいぶん少ない予算で作ってるとか、興味深いです。

こちらのインタビュー記事も、日本旅行がどれだけ彼に影響を与えたかわかっておもしろいです:

The rise of Travis Knight, the son of Nike’s founder who built an animation powerhouse (Washington Post)
ライカの作ったアニメの動画が貼ってあるのもおもしろい↑







また、日本の公式サイトのトリビアもおもしろい。
ちょっと長くなりますが、突っ込み入れつつ、いくつか引用します。

  • 94週……総制作期間 ...!!! (@_@;;;)
  • 3.31秒……1週間で制作される尺の平均 
  • 30体……クボの人形の数 
  • 4,800万通り……クボの表情の数 
  • 4.9メートル……巨大骸骨の身長 
  • 5センチ……折り紙でできた小さなハンゾーの大きさ

あれが全部、人形だとか、ある意味「実写」だなんてスゴすぎ。(→o←)
制作の様子を観てみたいです。Blu-rayとか買ったらメイキング映像があるかなあ〜。


「クボ」は、今作のキャラクターデザイナーであるシャノン・ティンドルの日本の友人の名前から取った。

→うーん、「クボ」ってどう考えても苗字なんだけど…シャノンさんのお友だちは苗字のほうが簡単だから苗字で呼ばせていたのではと勝手に想像。

クボの亡き父ハンゾウは、黒澤明監督の名作『七人の侍』で、史上最高の侍の役を演じた日本の伝説的俳優、三船敏郎に敬意を表し、彼に似せて作られている。 

→やっぱりなあ、そうかもと思った。

 衣装デザインのチーフ(中略)は日本のデザイナー、イッセイミヤケの有名なプリーツや折りの技術を研究し、照明のディーン・ホームズは、日本が舞台のドキュメンタリー作品をいくつも鑑賞した。 人形チームは、ポートランド美術館で侍の鎧をリサーチした。

→ポートランド美術館!!!

そうそう、忘れてたけど、このアニメを作った「ライカ」って、ポートランド(オレゴン州)の会社なんですよね!

余談になりますが…

この映画の監督もした、前述のトラヴィス・ナイトという人がそのナイキ創立者の息子なんですが、彼の経歴をウィキペディア(英文)で見てみたら、知ってる地名がボロボロ出てきて親しみを覚えてしまいました。

ヒルズボロで生まれてビーバートンの近くの高校に通い、PSU(ポートランド州立大学)を卒業したって…全部わかる(笑)。

私がポートランドに留学していた時代にちょうど彼もPSUの学生だったはず。そう思うと不思議な感じがします。もちろん彼に会ったことはないけど、ダウンタウンのど真ん中にある大学なので、近辺にはよく行ったし、PSUに通う友だちもいたのですごい親近感があるのです。

ていうか、天下のナイキ創立者の息子がふつうに地元の州立大学に行ったというのがビックリ。1973年生まれですから、彼が大学生になるころは90年代はじめ。たぶんとっくにナイキは大会社として成長していたはずで、どんな大学であれ、経済的にはなんの問題もなかったと思うんですよね。

まあそれはともかく、そこまで知って興味を持ってググって出て来たのが上に挙げたインタビュー記事です。


声の出演


トラヴィス・ナイトの話だけでえらい長くなっちゃいましたが、キャスティングについても書いておきます。

日本での声優さん(たぶん吹き替えもあるよね?)は公式サイトを見ても現時点ではまだ出てないのですが、オリジナルの声優さんはすごい顔ぶれです。

声優というか、ふつうの映画(テレビ)俳優さんが目白押しなのです。

主人公のクボはアート・パーキンソン。『ゲーム・オブ・スローンズ』のリコンだということに実は今初めて気づきました。完ぺきなアメリカなまりで話すので、完全にアメリカ人の男の子だと思い込んでましたが、アートはアイルランド人です。

『カールじいさんの空飛ぶ家』の男の子みたいに日系人の男の子をキャストしてほしかったけど、リコンなら許す(?)。

ほかに、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヘー、ルーニー・マーラ、レイフ・ファインズなどのそうそうたるメンバーですが、全員白人(苦笑)で、名の知られた日系人はジョージ・タケイのみ。

ほかに日系アメリカ人の俳優さんでぱっと思いつくのは『ヒーローズ』『ハワイファイブO』のマシ・オカ、タムリン・トミタ、ケイリー・ヒロユキ・タガワ、故人ですがパット・モリタくらいかなあ。

この中では、タムリン・トミタがお母さんの役を、ケイリー・ヒロユキ・タガワがおじいちゃんの役をできたのではと思うけど、知名度が足りないのか、彼ら自身が興味なかったのか…。勝手にいろいろ想像したりして(笑)。

まあ、日本のお話で日系人ばかりのキャストだったら、日系人以外はだれも観に行かないかもですが(´▽`;) そもそもアニメなので本職の声優さんでもよかったのかなとも思います。

とにかく、ようやく日本で上映されることはうれしいです。
日本でヒットするかなあ〜〜〜。


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