2017年7月10日月曜日

"Where to Invade Next" by Michael Moore

マイケル・ムーア(←これ、カタカナだと「ムーア」とするのが一般的だけど、実際の発音は "more" と同じ「モア」だよね…)の映画 "Where to Invade Next" を観ました。



とっても興味深く、おもしろかった!まだの方はぜひ!

●公式サイト:
http://wheretoinvadenext.com/

●英語ウィキ:
Where to Invade Next

日本でも公開されたのかしらとググってみたら、あったあった!

●日本の公式サイト:
http://sekai-shinryaku.jp/

去年5月にすでに公開済みでした。
ご覧になった方も多いかな?

公式サイトにたくさんの特別映像が上げられてます↓
http://sekai-shinryaku.jp/special.html

もうDVD/Blu-rayにもなってるし↓



Blu-rayが1500円ってΣ(゚∇゚*)!! やすっ!!!
(DVDだと1000円からあるけど北米では日本のDVDは観られない(;_;))

日本の予告編も貼っておきます↓


邦題は『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』なのね。「マイケル・ムーアの」ってつくところが日本らしい(笑)けど、それがなかったらギョッとするよね、このタイトル(苦笑)。


以下、ネタバレ?かもしれないので改行。





この映画、観たいと思ったきっかけはだれかがFacebookでフィンランドの学校教育についての部分の動画をアップしてたからなんだけど、やっぱりそのフィンランドのシステムはすごいと思いました。

  • 公立の学校はどこも公平にすばらしいから、親は『いい学校』を探す必要がない」
  • 「裕福な家庭の子どもも公立に行かねばならないので、裕福な親は公立学校がよいものであるようにしなければいけない」
  • 「裕福な家庭の子どもでもいろんな家庭環境の子どもといっしょに育つので、その子どもが裕福な大人になったとき、そうでない人をおとし入れたりするのをためらうだろう」(←マイケル談)

これだけでもなるほどと納得するけど、先生たちもすばらしい。

「子どもの幸せ」「子どもの将来」を第一に考えているらしいフィンランドの教育制度は、アメリカみたいに教育さえもビジネスとしてお金もうけの手段になってしまっているのとは違うな〜としみじみ。

お金もうけ優先主義のため、お金にならない(=将来バンバンお金をかせぐ仕事につくのに役に立たない)芸術などの教科を削ってしまうアメリカ…。それってどうなのホントに。

ほかにもとっても心にしみることを言ってる人たちがいて、この映画でまさか泣くと思わなかったけど不覚にも(?)じわっときたシーンもありました。

その中のひとつがノルウェーの話。

ちょうど6年前の2011年7月に起きたノルウェーの連続テロ事件の犯人、死んだとばかり思っていましたが、生きて逮捕されていたんですね(話はそれるけどこれがアメリカだったら99%、射殺されてたろうな…)

死刑が存在しないノルウェーで、彼には禁固最低10年、最長21年の刑(これがノルウェーの最高刑なんだそう)が言い渡され、今も刑に服しています。

で、その事件で犠牲になった人の親のインタビューが感動的だったのです。

彼は息子が殺されたにもかかわらず、その男を殺したいとは思わないときっぱり言います。

その男にも多くの人の命を奪う権利がなかったように、自分にも彼の命を奪う権利はないのだと。

確かにそのとおりだけど、自分の子どもを殺した犯人に「更生してほしい」とはなかなか思えないものなのでは…。すごいなあと思いました。


これ↑はテロ事件の話とは関係ない映像だけど、ノルウェーの刑務所がどれだけすばらしいかわかります(笑)。てか、ノルウェーの教育水準がどうなのか知らないけど受刑者みんな英語ペラペラでビックリ。


あとアイスランドの女性リーダーたちの話や、チュニジアの女性の話もすごくよかったです。特にチュニジアの人が「アメリカ人に言いたいことは?」と聞かれて話したことが印象に残っています。

「アメリカのことはほかの国の人でもよく知っています。私もアメリカの音楽が好きでよく知っているし、アメリカの音楽で踊ったりもします。でもあなた方はほかの国のことを知ろうとしませんね。自分たちの国がいちばんだと思っているからです。どうか私たちの国のことを調べてみてください。チュニジアはそれにふさわしい国です」

(↑一回観ただけで書いてるので間違ってる部分や抜けてる部分もあるかも)

彼女がチュニジア人として誇りを持って話している姿に感銘を受けたし、ほんとうに納得してしまいました。

ずいぶん前の話ですが、アメリカに留学していた頃、「日本にいたときは国際ニュースがすぐに手に入ったのに、アメリカではローカルニュースばかりでほかの国の事情がわからないなあ」と感じたのです。

インターネットの普及でずいぶん改善された気はしますが、一般的なアメリカ人って、やっぱりほかの国の事情なんて知らないというか興味ない人が多いんじゃないかなあ?

逆にほかの国や文化を知ろうと積極的な人ももちろんいますけどね。


…なんかまた長くなってしまったので、これくらいにしとこう(^-^;

とにかくこの映画、笑える部分もたくさんあるし、いろいろ考えさせられる場面も多く、観る価値アリ!です。

Posted on Monday, July 10, 2017

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